大分類 | 番号 | 小分類 | 日本の歌謡界にフォーカスして解説 |
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基礎 | (なし) | 音感 | 日本の演歌歌手は音符よりも半音ほど高い音程で歌っている、という調査結果が示す通り、 よほど音痴でなければ、基本的には不問。もちろん「絶対音感」など、まったく必要ない。 |
声域 | もちろん広いほうがいいに決まっているし、「声域4オクターブ」とか聞くと、すごい! とは思う。ただ、その人の声域を充分生かせる曲ができること以外、 役に立つシチュエーションは少なそうだ。 | ||
声量 | 下の「声の伸び・張り」のための基本。腹式呼吸ができて、反響体ができていて……と、 いろいろ条件はありますが、結構重要な要素ではあります。しかし、これも軽んじられている? | ||
発声 | 「声量」の項にもからみますが、少なくとも「ノド声」でないこと、またいわゆる 「キンキン声」でないことが求められると思うのですが、昨今のヒット曲を聴いていると、 ちょっとどうかな……と……。 | ||
発音 | 少なくとも「歌」には、歌詞のメッセージを伝える、という「基本機能」があるはずです (最近、その前提が崩れているケースも見受けられますが)。 とすれば、そこにあるメッセージを 正しく伝えるための、正しい、きちんと聞こえる「発音」が、もう少し重視されてもよいと 思うのですが……。 | ||
基盤 | (1) | 声質 | はっきり言う。「確実にその人と聞き分けられる声」が、「よい声質」である。 きれいな声でも、他の人と聞き分けられる特徴がなければ、「声質」にマルがつくとは言えない。 | (2) | 声の伸び・張り | 声量があって、腹筋も強く、息が続く人でなければ、やはり「歌唱力」があることにはならない と思う。しかしながら、日本では、この項目での評価が歌唱力判定の絶対条件にはなっていない。 このあたりが、実質よりイメージを重視する日本人らしい、ともいえるのだが。 |
表現力 | (3) | 客観的表現力 | 聴く側を決して裏切らないこと。 作家の側からみて、自分が作った曲のイメージをさらに膨らませてくれること。 歌詞の意味を理解した上で、それをあえて追わずに歌うことが、日本人にとって 心地よい歌い手の条件になっている。 |
(4) | 自己主張型表現力 | どんなアレンジをバックにしようと、絶対に自分の歌い方を変えない。 環境に左右されない、「アイデンティティ」の高い表現をする人も、それなりに好まれる。 俳優・女優兼歌手に多い。 | |
(5) | 思い入れ型表現力 | 歌詞の内容をきちんと理解した上で、しっかりと「思い」をこめて歌う。 メッセージを伝える意味では、最も正しいと思われるこの表現方法も、日本人には 「自分の世界にはいりこんじゃって」と、まったく良く思われないのが現状だ。 | |
リズム感 | (6) | ロック系への「ノリ」 | 8ビートにノれて、ロックをロックらしく歌えるのが大好きな日本人。 最近の「リズム偏重」の流れも、実はこのレベルにとどまっているのです。 日本人には、まだまだ素晴らしいリズム感を持った人が少ないのです。 |
(7) | ジャズ系への「ノリ」 | 4ビートや16ビートにきちんとノれて、十分歌いこなせる。 ジャズシンガーだけでなく、演歌歌手などにも必要なこととされているのですが、 これをクリアしている人は実に少ないし、日本人も一般的にはそこまでのものを求めていないのが実情。 |
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1998.05.09作成 1999.05.19更新 ka_ka_shin@yahoo.co.jp